ワークスタイプメガホンの装着確認の為にGPz750Fのノーマル車両を探していたんですが、ようやく見つかりました。


72PS のGPz750から77PSとなってFが付いた、通称では無く正真正銘のGPz750F A2です。
通常はA2には無いマフラーのKawasakiエンブレムが有りますが、これは輸出仕様に交換されていると思われます。
キャブのインナーパーツも国内仕様とは異なるジェットが使用されており、エアクリーナーダクト内のゴムダクトも外されております。
実は私が1987年に限定解除して初めて購入したのも銀/青のGPz750のA1でした。
当時はGPZ750RやVF750Fの水冷、GSX750Rの油冷車が人気の中心で、4年落ちの空冷GPzは走行も少なく
フルノーマルのピッカピカでしたが比較的安く店頭に並んでいました。
400ccから乗り換えた当時、GPz750はパワーは有りましたが、車体が重くてブレーキの効きも悪く、コーナーではリヤの挙動が変で苦労した覚えが有ります。
何も知識が無かった頃ですからもしかしたらバイクに不具合が有ったのかも知れませんねぇ・・・。
「じゃあ、もしこのバイクであの頃に感じた不具合が出るなら、今なら直せるんじゃないのかな?」
という訳で、整備を始めましたが・・・。
ステムベアリングにフォークのインナーもサビでダメ、前後キャリパー、マスター、ブレーキパッド、リヤショック、スイングアームピボットにリンク廻り、当然タイヤ、チェーンもダメ・・・。
ホイールベアリングにブレーキホースも交換が望ましい・・・。
31年前のバイクで放置期間も有ることから、これぐらいは手を入れる必要が有ります。
完全にノーマルで仕上げるのが目的でしたが、欠品のリヤサスは社外品とするしか有りませんし、どうせならタイヤも少し良い奴にしたい。
今ならチェーンは520も選択するのも有り。
フォークスプリングを交換するなら少し強化でフォークシリンダ加工、アンチダイブはキャンセルして、e.t.c・・・。
そうなると、もはや当時の再現とはなりませんし、これだけ手を入れれば恐らく、昔感じた様な不具合は出ない様な気がします。
ベース車両の程度によっては完全ノーマルを目指して整備する方が費用が掛かるのも仕方が無い・・・。
で、結局こんな感じになりました。

KZ1000J レーサーの前後のダイマグホイール、タイヤ、ブレーキ廻り、38φフロントフォークを移植しました。
スイングアームにはトルクロッドマウントを下側に溶接してバフ掛け、リンク廻りO/Hしてベアリング、スリーブの交換、リヤサスはナイトロンに交換した S.Y さんが捨てていったオーリンズ。
減衰機構が壊れており、「いらない」と言ったのも納得、それを修理に出して装着しました。
新品と変わらないぐらいの費用が掛かりましたが、GPz750F用はもう廃盤なので仕方がない・・・。
そのかわりステム、フロントフォーク、ブレーキ、ホイール、タイヤ代が必要無かったので良しとしよう。

ステムはKZ1000R2純正で、キーシリンダはGPz750F用そのままでハンドルロックもO.K,。
ステムベアリングは下がテーパー、上がボールの定番仕様。

ノーマルのメーターはステーを製作してカウルマウントに変更し、インジケーターは小型のLEDがセットとなった
デイトナの新製品で、ETCも取り付けましたのでツーリングもバッチリです。


マフラーは機械曲げエキパイのワークスタイプメガホンSTDタイプですが、エキパイはおかみのD1から外した
旧型です。
メガホン部分のステーの採寸が目的ですので問題有りません。
ナンバーが取れたら試運転に出かけます。
28年前とは別物ですので、恐らく昔感じた様な事は無いはず。
これに、しばらく自分で乗ろうと思います。