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2010年04月
このスターダストシルバーのKZ1100Rは、ミッションカバー付近のオイル漏れ修理を予定しておりましたが、出先でのバッテリー上がりで、レッカーにて入庫となりました。
まずは、バッテリーを充電している間にオイル漏れの修理です。

こんな状態です。
スプロケットを外してみると

アウトプットシャフトのカラーとシール部分からと・・・

クラッチプッシュロッドのシール部分からですね。
カバーを外して、シールとカラーを交換します。

カラーに入った傷から、1度外してから向きを変えて再使用されているのが確認できます。
おまけに・・・

外す時に付いたと思われる傷も有ります。
これでは、オイル漏れが起こっても仕方有りません。

新品に交換です。



クラッチのプッシュロッドにも、傷が見られます。
両端がスチールでセンター部分がアルミ製のプッシュロッドは、暖機後もクラッチの遊びが変化しにくい様に考えられた物ですが、耐久性に劣ります。
すでに、差し替えて使用されておりますので交換です。

純正部品はすでに欠品ですので、他車用のクロモリ製プッシュロッドを加工して使用します。


クラッチワイヤーの取り回しも変更しておきます。

ステップの取り付けナットも緩んでました。
次は充電系の点検です。
つづく
「KZ900LTDは、その後どうなりました?」
海外の出張先のオーナーから、お問い合わせ頂きました。
ご報告が遅くなりましたが、完成しております。
発生した問題とは、エンジン不調だったんですが、今回はアウトプットシャフトベアリングの破損による腰下の整備が中心で、ケース交換にミッションO/Hクランク芯出し、カムチェーンの交換等を行っております。
腰上はO/Hしてから走行が10,000Km未満という事でしたので、バルブすり合わせにシール交換、ピストンリングの交換に消耗品の交換としました。
エンジン不調とは、始動性の悪さとアイドリングが不安定な事ですが、
走り出せばそれ程問題有りませんでした。
走り出せばそれ程問題有りませんでした。
まず疑わしいのはキャブレターです。

もちろんO/Hしておりましたが、念の為にMK-Ⅱの純正キャブに換えてみた所
多少はマシになったんですが、まだ不調感が残ります。
多少はマシになったんですが、まだ不調感が残ります。

次に疑わしいのはバルブタイミングですが、アジャスタブルカムスプロケットでしたので、Z1の標準タイミングに調整しております。

カムシャフトはノーマルです・・・・あれ?

ストックのノーマルと比べてみると、カム山の形状が異なります。
リフト量は同じですが、作用角が変わっています。
サイド部分が削られているのを見て「変な事しているな。」とは思いましたが、作用角が違っているのは気が付きませんでした。
このカムで最適なバルブタイミングを探る事も可能ですが、このKZ900LTDという車両の要素から考えると、ノーマルカムの方が望ましいという判断で、
ノーマルカムへと変更しました。
ノーマルカムへと変更しました。
これで、エンジン不調は解決となりました。
キャブレターもLTD用に戻して見た物の、MK-Ⅱ用キャブの方が調子がいい。
純正キャブの場合、普通のO/Hで調子を取り戻さないキャブは、大変な手間が掛る事があります。
オリジナルに拘らないなら、調子の良いキャブに交換する方が安く上がりましたので、後はオーナーの判断に任せましょう。
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