鳥取県からお越し頂きましたZ750FXの作業開始です。
お父様が新車で購入した車両だそうで、現在は息子さんが譲り受けられたそうで、なんとも羨ましいお話です。
エンジンからの異音とキャブレターの引っ掛かりという不具合と各部点検というご依頼です。
まずは、キャブレターから見て行きましょう。
引っ掛かりの有る個体を特定する為に、リンクを外してスロットルバルブの動きを確認します。
引っ掛かりが有るのは、NO.1のボディでした。
原因は、このボディ内側の腐食がスロットルバルブとこすれていた為です。
スロットルバルブの動きはかなり固くなっており、強制開閉式で無ければ動いていなかったはず。
ボディ内部の腐食を研磨してスムーズな動きとなりました。
次はエンジンです。
ツーリング中に出たという異音ですが、その音自体の確認は取れませんでした。
お話を聞く限りでは、テンション不足によるカムチェーンの音の様ですので、テンショナーとアイドラー廻りを
点検します。
テンショナーは750RS等と違い、オートテンショナーとなっており調整不足という訳では無さそうです。
ヘッドカバーを開けたら、データ取りの為にバルブタイミングの測定しておきます。
EX 6.5°の遅れ、IN 5°の遅れでした。
エンジンは1度も開けられた事が無いという事ですが・・・
NO.3 カムホルダーのドエルピンが1つ付いてませんでした。
ボルト穴も何か触られた形跡がありましたよ。
1番がオイル上がりをしている様です。
ヘッドはこれからカーボンを落としてから点検です。