エンジンのオイル漏れ修理が終わりました。

何度も重ね塗りされたマフラーはワイヤーブラシ、剥離剤、ブラストで下処理をしてリペイントしました。
次に、フロント廻りの作業も依頼されておりますので、その辺りのチェックをかねて試運転に出かけます。。
「リヤがしっかりしている割ににフロントが頼り無い気がする・・・。」という事でしたが、確かにそんな感じです。

フロントフォークを抜いて現状の油面、スプリングを確認します。
オイルは固めで比較的ダンパーは効いていますが、スプリングがノーマルの様です。
フォークがゼファー750の物では無いそうで、400χかZRX400用なのかも知れません。
ノーマルに戻すことも視野に入れているという事ですので、現状ではスプリングにイニシャルを掛けるカラーを製作して対処しておきましょう。

10㎜のカラーを旋盤にて製作して装着しました。
次にステムベアリングの点検です。
ステムには大きなガタが出ており、ステムナットは1回転程回りました。
正規に締め付けても引っ掛かり等は無く、交換歴が有る様ですので調整でO.K でした。

フロントのブレーキホースがパツンパツンなんですが、このセパレーターの向きが・・・

逆の様ですので、取り付け直しとエア抜きを行いました。


ヘッドライトケース内にエレクトロタップが9個使用されていました。
結構トラブルが出ますので、全て取り外してギボシで接続しています。
LEDインジケーター用のダイオードも1つダメになっていましたので、交換しています。

キャリパーサポートのボルトが3本短かいです。

3山程しか掛かっていないのは、ブレーキの部品としては危険です。

ハンドルポストのボルトは逆に片側が長すぎて底付きしており、均等に締め付けられていませんでした。
ボルトは正規のサイズに交換しておきました。
さて、フロント廻りを組み付けて試運転に出かける際の暖気運転で車体の下に水が落ちて行きます。

どうやら、オイルキャッチタンク内に水が溜まって噴き出している様ですので、ドレンから水を抜いておかなければいけませんが・・・

このオイルキャッチタンクにはドレンが有りませんでした。

これだけ水が溜まっていました。
オイル漏れの原因は先に示した様にボルトのトルクが掛かっていなかった事だと考えられますが、オイル漏れが激しかったのはこのキャッチタンクが原因でエンジン内圧が上がったかも知れません。
そういえば・・・

ここのプレッシャースイッチからのオイル漏れなんかも有りましたし・・・。

左側にカラーを溶接してドレンを追加しておきましたので、たまにチェックしてください。

ようやく完成です。
フロント廻りの動きも良く、フォークも中々いい感じになったと思います。